国師先生と明日翔さん(202312) Kokushi & Asuka

12月『インフルエンザを予防して良い年末を!』

こんにちは、明日翔さん。早いものでもう12月だね、年明けから追い込みをかけられるように体調管理には気を付けて勉強していこう。

こんにちは、ありがとうございます。寒さで体調崩さないように規則正しい生活を心掛けつつ、栄養・休養のバランスも考えていきます。

新型コロナウイルス感染症に対する制限が緩くなったこともあって、インフルエンザの患者さんも増えているけど、明日翔さんはもうインフルエンザの予防接種を受けたかな?

なんだかんだドタバタしていてまだ受けていないです。今から受けても意味あるでしょうか?

予防接種を受けてもかかってしまう時にはかかるけど、受けていた方が症状は軽くなるから受けているとある程度安心だね。予防接種後2週間くらいで抗体ができると言われていて、その効果は大体5カ月前後続くからね。

今受けておけば国試が終わるまでしっかりカバーできるということですね!予防接種は一回だけでしたっけ?

回数については13歳以上なら原則0.5 mLを一回で大丈夫。抗体ができにくい小児では3歳から13歳未満は0.5 mLを2回、6ヶ月から3歳未満は0.25 mLを2回、2回目は1回目から2~4週間空けて受けることになっているね。

そうなのですね。妊婦さんも受けられるのですか?

インフルエンザワクチンが胎児に悪影響を及ぼすという報告はなくて妊婦への接種が推奨されているよ。妊娠中にインフルエンザにかかると、高熱が原因で流産や早産のリスクが高まるから赤ちゃんを守るためでもあるね。ちなみに授乳婦に対してもインフルエンザワクチンは問題なく接種できるよ。

将来のために覚えておきます!

ところでインフルエンザの治療薬としてはどのようなものがあったかな?

勉強していてよく見るのはカプセルとドライシロップのあるオセルタミビル(商品名:タミフル)、吸入薬のザナミビル(商品名:リレンザ)、ラニナミビル(商品名:イナビル)、注射薬のペラミビル(商品名:ラピアクタ)と錠剤と顆粒剤があって1回の服用で治療が完了するバロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ)ですね。

剤形もどのようなものがあるか覚えているんだね。それぞれの用法・用量や作用機序(バロキサビル マルボキシルのみキャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性の選択的阻害、上記他薬はノイラミニダーゼ阻害)、吸入薬の使い方などもチェックしておこう。

薬剤師として働き始めたら患者さんに分かりやすくお伝えする必要がありますね。

そうだね。薬剤師は患者様や他の医療従事者から薬のことだけではなくて、病気と健康、衛生管理などについても質問されることもあるから、幅広く知識をつけておこう。

確かに薬のことだけを知っていてもなぜ薬が効くのか、どのような対策が効果的なのかが分からないですものね。

例えばインフルエンザに関することだと、学校への出席停止期間(発症後5日を経過、かつ解熱後2日を経過してから登校可能)や異常行動への注意喚起などが挙げられるかな。他の感染症や消毒薬などについても冬休み中に復習しておいてね。

分かりました!冬休み中は自分の知識を整理する絶好の機会ですものね。それでは先生も良いお年を!

第108回-問262-263

13歳女児。身長150 cm、体重42 kg。昨夜から38.5 ℃の発熱があり、今朝になっても熱が下がらず、筋肉痛、頭痛、倦怠感を訴えたため、午前中に近医を受診した。インフルエンザと診断され、母親が処方箋(処方1及び2)を持って来局した。薬剤師が薬歴を確認したところ、バロキサビル マルボキシル錠による発疹の副作用歴があったので、薬剤師から処方医へ連絡し、処方1が処方3に変更となった。

(処方1)

バロキサビル マルボキシル錠20 mg1回2錠(1日2錠)                     1日1回 夕食後 1日分

(処方2)

アセトアミノフェン錠200 mg1回2錠
発熱時 5回分(10錠)

(処方3)

オセルタミビルカプセル75 mg1回1カプセル(1日2カプセル)
1日2回 朝夕食後 5日分

問. 262 】

処方1及び3のいずれかの抗インフルエンザ薬の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1. RNA依存性RNAポリメラーゼを阻害することで、ウイルスRNAの複製を阻害する。

2. キャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を阻害することで、ウイルスmRNAの合成を阻害する。

3. ウイルスに結合してエンベロープの融合・脱殻を阻害することで、ウイルスRNAの宿主細胞への輸送を妨げる。

4. ノイラミニダーゼを阻害することで、新しく形成されたウイルスの感染細胞からの遊離を抑制する。

5. RNA依存性DNAポリメラーゼを阻害することで、ウイルスRNAからDNAへの逆転写を阻害する。

       

問. 263 】

薬剤師が母親に伝える内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。                

  1. 平熱に戻った場合は、処方3の使用を中止してください
  2. 解熱した翌日より学校に登校できます。
  3. 発熱時には、カフェインを多く含むお茶やコーヒーをとるようにしてください。
  4. 処方3は、本日中に服用を開始してください。
  5. 異常行動による事故を防止するため、お子さんが一人にならないよう配慮してください。

           


解答

(問262)2と4

(問263)4と5

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