国師先生と遥佳さん Kokushi & Asuka

5月『薬学部が6年制になってからの国試』

こんにちは、国師先生。寒くもなく暑くもなく良い季節になりましたね。

こんにちは。過ごしやすい季節だけど、体調を崩さないように日頃の栄養と休養はとりつつ、規則正しい生活を心掛けよう。

確かに今年度に入ってからバタバタしていて、夜遅くまで起きていることが多くなったような気がします。この一年間はこれまで以上に体調管理を意識して過ごさないといけませんね。

何かが変わると別の何かが影響を受ける、当然と言えばそれまでだけどね。ところで変わったと言えば今年2月に第110回目が終わった薬剤師国家試験も少しずつ変わってきているんだ。

以前は試験が1年に2回実施されていたとか聞いたことあります!でも最近で一番大きな変化は薬学部薬学科が6年制になったことでしょうか?

その通り。初めての6年制の卒業生が受けた試験が第97回目で、最近と言っても既に14回実施されている。

やっぱり4年制の頃の試験とは出題傾向などが変わってきていますか?

社会から求められる薬剤師像が少しずつ変わってきているから、当然変わってきているよ。医療現場で活躍できることがより強く求められていることもあって、薬の知識だけでなく患者情報の収集・活用も必要なスキルだね。

そうなのですね。でもそういう練習ってなかなかできないですよね…。

だからこそ病院・薬局実習の経験が大事になるんだ。実習中に指導してくれた薬剤師から言われたことや調剤室での作業、そして患者さんとお話ししたことなど、国試合格のために必要となる知識は実習中のあちこちに散りばめられていたと思うよ。

なるほど。家に帰って実習ノートを見返してみたら、その辺りの記憶が蘇ってきそうです!

もちろん、国試に出題される内容は分野ごとの参考書をマスターすればほぼカバーできるけど、活きた知識が所々にあった方が記憶も定着しやすいからね。突然だけど、遙佳さんに問題です。薬歴(薬剤服用歴管理記録)の方法の一つである、SOAPのそれぞれは何を表していたでしょうか?

えーっと、Sは患者さんが話したことで、Oは検査値とかでしたよね?AとPは何だったかなぁ。実習の時に教えてもらったはずなのですが。

半分正解ということにしておきましょう。SはSubjective Data(主観的情報)であり患者さんの訴えや自覚症状など、OはObjective Data(客観的情報)、つまり検査データや併用薬など薬剤師から見て客観的に分かる事実だね。

思い出しました!AはAssessment(評価)で、PはPlan(計画)でしたね。

正解です。AはSとOの情報から自分が薬剤師としてどのような判断を下すのか、Pは患者さんが抱える問題をどのように解決していくのかを書く必要があるね。患者さんの治療を最適化するためにチーム医療の一員として薬剤師がどのように関われるのか、しっかり考えることが大事だよ。

薬をただ渡すだけになってしまうと、AIに取って代わられてしまいますね。

国試でも知識というより、考える力を見る問題も多く出題されているから、冷静になって判断できるようにしておいてね。簡単なものだと前回第110回の問341とかがあるよ。

なるほど、問題文は長いですがよく読んで考えれば答えが出てきますね。自分にもできる問題があるって分かると嬉しいです。これからたくさん勉強してできる問題を増やしていけたらと思います!

第110回-問341

27歳女性。身長159 cm、体重50 kg。この患者の母親が、処方箋を持って薬局を訪れた。この患者は、2年前から、双極性障害と診断され、処方1の薬剤による治療を継続中である。お薬手帳及び薬剤服用歴を確認したところ、今回は処方2の薬剤が追加されている。患者の母親と面談したところ、「最近、娘は夜眠らずに活動する日もあり、早口で話すことも多くなった。」とのことであった。

(臨床所見及び検査値)

血圧118/76 mmHg、AST 16 IU/L、ALT 12 IU/L、HDL-C 83 mg/dL、LDL-C 112 mg/dL、TG(トリグリセリド)104 mg/dL、空腹時血糖106 mg/dL、HbA1c 5.2%、血清クレアチニン0.74 mg/dL、血中リチウム濃度0.8 mEq/L、口渇(-)

(処方1)

炭酸リチウム錠200 mg 1回1錠(1日3錠)

           1日3回 朝昼夕食後 7日分

(処方2)

オランザピン錠10 mg 1回1錠(1回1錠)

           1日1回 夕食後 7日分

薬剤師がこの患者の母親へ指導した内容についてSOAP形式で薬剤服用歴管理記録簿に記載した。(S)、(O)、(A)、(P)の項目と対応する記載内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. S:過量投与による中毒を予防するために、継続して血中リチウム濃度の数値や変化を確認すること。
  2. O:「最近、娘は夜眠らずに活動する日もあり、早口で話すことも多くなった。」との患者の母親から聞き取った情報。
  3. O:次回来局時に、血糖値上昇や体重増加などの副作用発現の有無を確認すること。ポビドンヨード
  4. A:臨床所見及び検査値の結果を確認し、処方2の薬剤の服用開始が可能であると判断したこと。
  5. P:処方2の薬剤により体重増加のおそれがあるため、娘に食事等に注意し適度な運動を心掛けるように伝えてもらうこと。


↓解答↓











解答:問341:4、5

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